Fashion&MusicBook 恋と愛


昨夜の「Fashion & Misic Book」、愛について、剛先生ちょっと吠えてました。


発端は番組への相談メール。(大意)
メール : 「今まで気になる人がいて、その人に最近彼女ができた。よくないとわかってるんだけれども、吹っ切れずにやきもきしてしまう。気持ちを伝えて吹っ切るのと、伝えないであきらめるのとでは、どちらを選択しますか?」
剛先生 : 「僕は伝えないで、嫌いになるまで好きでいます。伝えないであきらめる。ほんまに好きな男のために、できるでしょ、それぐらい。女はできへんの?オレはできるぞ、好きな女のために。ほんまに好きやったら、僕は退くねん。自分の欲やん、伝えるのって。自分がこんなにもあの人のことを好きやのに、っていう。好きになったのは自分が悪い。それを吹っ切るために伝えたら、アカンよ」


いつになく力のこもったアドバイス。ま、剛っさんならそう言うかな、というそのまんまであり、そういう甘酸っぱい季節を随分前に過ぎたわたくしなんぞには、彼の言う意味はよくわかる気がする。高校時代とか、周囲にそんな話は山ほどあった気もするし。
結局、彼女は「恋」というか「片想い」というものの中にいる自分に酔ってるんだと思う。ダメだってわかっている状態での告白は自分が傷つかないため。相手がフリーの時に告白しなかったのは、断られて傷つくのはイヤだったから。でも今なら同じ告白も、自分の恋の想い出をより美しく彩る「恋バナ」の演出にもなり得る。その自己満足の陰で「今も好きな人」が傷つくかもしれない、という考えはない・・・。


よくある、「恋に恋するお年頃」という話じゃないのかなあ。と聴いていたら剛っさんの答えは思ったより厳しい。なんとなく違和感。なんだろう、これ。と考えてみて思った。彼女のは「恋」の話。それに対する剛っさんのは「愛」の話なんだ。


きっと彼の恋愛に対するスタンスというのがそういうもんなんだろう。わちゃわちゃと浮き立つ心の暴走を許して恋の妄想にドップリ浸る、恋する相手は「恋する自分」だから、現実の相手なんぞ実は二の次。なんてことは彼の人生にはなかったのかもしれない。「なかった」のか「しなかった」のか「できなかった」のかは分からないけれど、「僕の靴音」なんかにも出てくる、「僕が告白したら相手に迷惑がかかる」というアイドルのジレンマが、彼を「恋」という身勝手なものから遠ざけたのはきっと確かだろう。だからいつも考えるのは、「恋」ではなく「愛」。まず考えるのは相手のこと。そんな心情に至るのには、どれだけの恋を諦め、どれだけの苦しみ、痛みを越えてきたんだろう、と思うとなかなかに切ない。


そう言えば、今月12日と19日の「黒バラ」は剛っさんがゲスト。「恋バナ」するそうだけど・・・中井さんには果たして理解してもらえるのだろーか。