Endlicheri☆Endlicheri6周年


2月1日は、Endlicheri☆Endlicheriの6回目のデビュー記念日ということで、昨日からケリーさん三昧。


もちろん完全に出遅れたファンである私はタンク未経験者。古い記録を残しておられるファンブログなどにおじゃまして、時空を超えた音漏れに耳を澄ましつつ、時系列に沿って「Coward」から聴き始め、「Neo Africa Rainbow Ax」、「I AND 愛」へと進む。で、そのうちに「ROSSO E AZZURRO」「[síː]」も聴きたくなって
・・なんてことやってて結局昨夜はブログが書けなかった。←言い訳


彼の書く歌詞はざらざらと聴き手の耳に引っかかってきて、BGMにすることができない。その声はなめらかでしなやかなのだけど、その奥にはひりひりするまだ乾ききっていない傷がいくつも口を開けていて、痛みや悲しみを湛えた目がこちらを見据えているような気がして、なんだか心がざわざわしてしまうのだ。


改めてE☆Eを含めた剛っさんのソロ活動をざっとおさらいしていて、ふと「易経」(古代中国の占い)の中の「龍」を思い出した。ここしばらく、春に里帰りしたらまた龍にちなんだところを旅したいと思い、あれこれ調べていて行き当たった「龍」。
「易経」を本格的に読むのは相当えらいこっちゃなので、分かりやすく噛み砕いてくださっている方々のサイトなどを片っ端から読み漁ると、易経の中の龍の姿には「潜龍、見龍、乾綃、躍龍、飛龍、亢龍」の6段階があるのだそうな。


潜龍・・・地中に潜んでいる、まだ若く力をつけていく途中にある未熟な龍。気持ちだけは外に出ようとするが、思いのままに動けない。
見龍・・・やっと地上に出て光が見えてきたばかりの姿。徐々に頭角を現し始めている。
乾綃・・・切磋琢磨し、何度も繰り返し基本を学ぶ段階。そこから自信がつき、自分にもっとも合った形に変えていくことができるようになってくる。
躍龍・・・修行の後、天を目指し勢いよく飛び発とうとしている姿。迷いながらも、慎重に機をうかがう時。
飛龍・・・雲を呼び雨を降らせることができるほど成長し、天高く昇った姿。奢らず周りの声に耳を傾けることが重要。
亢龍・・・昇り切って進退極まった姿。強気すぎるやり方で周囲から浮いた状態をなんとか乗り切って姿を隠そうとする状態。


これになぞらえたら、ソロを始めた頃の剛っさんはまさしく「潜龍」か。表現したいことは痛いほど伝わってくるのだけど、どこかにまだ手探りの不安を感じさせる。そしてE☆Eが、「見龍」「乾綃」の時代。タンクでの長期公演などライブを多くこなすことで自信を付け、作曲や演奏のスキルも上がり、エネルギーは溢れんばかりに満ちてきた。。。
そして現在、進むべき未来をしっかりと見据えてSHAMANIPPON建国。辰年のこの年に、龍は天高く舞い上がるチャンスを静かにうかがっているように見える。


E☆Eプロジェクトは一枚ごとに印象が全く違う。それが彼の迷いや不安を映していたとしても、それがその時々の彼の生の姿だったんだと思う。そして「これだけの日を跨いで来たのだから」が今もこれだけリアルに聞こえてくるのは、彼が今もあの痛みを忘れることなく、日々を歩み続けているからなんだろう。