山田涼介くんの「愛のかたまり」


「愛のかたまり」がカバーされる。
そんな話が今朝Twitterを開いたら飛び込んできた。カバーするのは、Hey!Say!JUMPの山田涼介くん。「光一くん大好き!」で有名な彼が、4代目の「はじめちゃん」に抜擢されたのも何かのご縁ねー。なんて思っていたら、来春放送が決まっている「金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件」の主題歌「ミステリー・ヴァージン」のカップリングに「愛のかたまり」が収録されることが今日発表になった。


山田涼介くん曰く、『今回ソロシングルを発売するにあたり、「愛のかたまり」の作家でもあるKinKi Kidsのお二人にカバーの許可を申し込んだところ、快諾して頂きました』
そして、今夜の福岡での「Gravity」コンサートでは光一くんが、『山田くんから「愛のかたまり」をカバーしたいというメールが来た時、俺も剛も『どうぞ、どうぞ!』って決まった』と、嬉しそうに語ったとか。


2001年にシングル「Hey!みんな元気かい?」のカップリングとしてリリースされた「愛のかたまり」。KinKi Kidsふたりの合作であるということも超えて愛され続けている曲だ。KinKi Kidsのベスト・アルバム「39」の選曲の際のファン投票で1位に選ばれたところからもその愛の大きさがうかがえる。


ご多分にもれず私もこの曲は大好き。
実は私は「男が女目線で作った曲」というものに偏見があった。昔の演歌や歌謡曲によくあったソレに登場するのは、大抵「男の理想(=妄想)の女」で、聞いていてあまり心地のよいものではないことが多かった。
その偏見を、この曲で剛っさんが見事に拭い去ってくれた。彼の描く世界は彼自身も言っているとおり少し「女っぽい」。でもその「女っぽさ」が限りなく「普遍」に近い風景を描き出している。性別や年齢を超えたところにある「真実」に触れている、というか、それは多分誰の心にもある「愛の原風景」のようなものなのだと思う。


  ♪思い切り抱き寄せられると心 あなたでよかったと歌うの♪


初聴きで嗚咽が漏れるほど泣いたおばちゃんを笑わば笑え。でも、そのシンプルな想いはとても大切なもの。いくつになっても、いくつ恋を重ねても、忘れてはいけない気持ち。
二十歳かそこらでこんな詞を書けた堂本剛という人を、そしてこんなに胸に迫る曲を書けた堂本光一という人を私は心底すごいと思う。


「これからも、どんどん光一と曲を作っていきたいですね。自分たちで歌うだけじゃなくて、楽曲提供とかもできたらいいなと思うし。(略)他のアーティストの方が歌ったとしたら、言葉の意味も。僕たちが歌ってるものとは変ってくる。そういうことも、音楽の持つ面白さのひとつだと思うんですよね。」
これは、剛っさんが以前合作について語ったもの。


カバーは、誰の歌うバージョンが一番いいか、というものではない。自分が一番想いを重ねることのできるものを大切にすればいいだけだ。
今までも何度となくJrの子たちに歌われてきたこの曲。そして今、山田くんバージョンが生まれ、彼と彼のファンの子たちに大切に歌い継がれ、愛されていく。作った彼らの喜びはいかほどだろう。
KinKi Kidsも、もう黄色い声が出なくなったそのファンのお姉さまがたも「いい曲だろん?」と、自慢毛ボーボーなびかせながら、一緒に「愛のかたまり」を歌いたい、ってきっと思ってる。山田くん、この曲を選んでくれてありがとう。


シングル詳細 http://tower.jp/article/feature_item/2012/11/21/0704