Fashion&MusicBook FUNKY説法官能小説はじめました

先日のFashion&MusicBookでは、ニューアルバム「TU」から「EENEN」のお披露目。


< 「EENEN」は関西弁の「ええねん」。男女が意識し合ってる。でもそれを意識してないかんじにしてる。「いや、ええねんええねん。もう始まってるんだから始めてまえよ」っていう曲。
僕はこれから「FUNKY説法」とか「FUNKY説法官能小説」とかっていうジャンルを開拓して、ちょっとエロティックなファンクも書いていこうかな、と。
エロティック=下ネタじゃないんで、「FUNKY説法官能小説」とか言ってるんだけど、エロスの中にある儚さと切なさみたいなかんじを書いていけたら、日本語の古語とかの美みたいなものを表現できるんじゃないかと思って。そうすればラヴソングも書けるような気がしてきてる。ちょっと新しい試みというか、それなら楽しんで書けるんじゃないかと、今頑張ってる。ま、飽きたら飽きちゃうからわかんないけど。 >


「EENEN」、ほんの一部ながら、初聴きで印象に残ったのはその柔らかな声音のエロス。関西弁の「ええねん」は諦めの意味もあるけど、この「ええねん」は何もかも受け入れて包んでくれそうな、世界をも包み込んでしまうような懐の深さを感じる。音もなんだかやけに奥行きがあって、ついウツボカズラみたいな食虫植物をイメージしてしまった。ウッカリとそのかぐわしい匂いに誘い込まれたわたくしは、甘い「ええねん」汁に文字通り身を溶かされる。


相変わらず剛さんはラヴソング=恋ではなく愛、に強いこだわりがあるようだ。
剛さんのいう「FUNKY説法官能小説」がどんなものになるのかはわからないけれど、ふとD'Angeloの「Really Love」を思った。
14年ぶりにリリースされたD'Angeloのアルバム「Black Messiah」は、政治的メッセージの強い曲が多いのだけど、その中に「Really Love」というラヴソングがある。ただ歌詞を読めば、甘く官能的な「I'm in really love with you」というこの曲が、やけに切ないアレンジを施こされ「戦い」の中に挟み込まれるとき、別の物語が見えてくる。それは”戦士”の休息のひとコマかもしれない。この愛する人を守るために彼は戦わねばならない。平和の、愛のために戦う、という矛盾。
そんなアプローチのラヴソングは、ちょっと剛さんにも似合いそうな気がした。


この「EENEN」の他に、「FUNKY舌鼓」「人類の此処」が佐々木潤さんによるアレンジ+剛風官能リリックな曲だそう。じっくりと剛さんの新たな試みを堪能させていただきたい。