KinKi@オールナイトニッポンGOLD


オールナイトニッポン!
一体何年ぶりだろう、聴くの。1967年から始まった、このとんでもない長寿番組、私の中学高校の頃もクラスで聴いてない子の方が少なかったと思う。
お笑い系ならタモリ、所ジョージ、フォーク・ニューミュージック系では拓郎さん、松山千春、中島みゆきとかを聴いてた記憶がある。ウチの辺りは3時からの2部が聴けない地域だったので、火曜日の2部だった近田春夫はラジオを握り締めて(そうすると受信感度がよくなった)、遠い雑音まみれのものを聴いたものだった。


しかし、何が驚いたかって、番組のテーマソングがまだ同じだったのと、拓郎さんと坂崎さんのノリがなんとも懐かしいあの頃の深夜放送のままだったこと。昔からフォーク系の人たちというのは、ああして深夜に延々とヨタ話をしていたのだ。


さて、KinKi。完全に呑まれてましたね、とてもシラフとは思えないおっさんたちに。
しょっぱなからグダグダ度マックスで、「かあさんの歌」歌わされたと思ったら、いきなり「女、いないの?」。(「います」って言えるか?そこで?)「共演者に電話番号聞かないのか」とか「結婚しようと思ったことはないのか」とか拓郎さんの執拗な質問にも、剛っさんは相変わらずマジメに考えてるというマジメな話を、そしてコーイチくんは相変わらず何も考えていないという話を。
しかし、最近ふたりが出演した番組で必ず「結婚観」の質問が出るのは偶然ではあるまい。テコ入れの一環というか、この「ふたりの成長」をうたったKアルバムに絡めて、大人になったKinKiをしっかり印象づけようという試みなんだろなと思う。もちろん大して面白いお話は聞けないわけですが。とくに今回このおっさんたち、実はそんなことには一切興味なさそーだし。


その他には、拓郎さんによる「LOVELOVE」でギターを習い始めた時のふたりが必死で吸収しようとしていたこととか、映画「ブラックスワン」を観た時に「危険な関係」の歌詞のヒントを得た話とか、新旧の面白いエピソードもありました。が、二時間のほとんどはおっさんたちの暴走に終始。浪越先生や村田先生の登場する人生相談での坂崎さんの破壊力もさることながら、曲のサビを捏造する「サビキラー」というコーナーとか、これ毎週やってんのかと思うと、そのパワーにひたすら敬服。
そしてふたりに、「一緒に風呂入らないの?」「洗いっこしないのか?」から「入ろうって誘ってしっぽりしろよ!」という恫喝まがいの拓郎さん大暴走のエンディングへ。最後の最後についでみたいに、ふたりのことを褒めちぎっていたのが、照れ屋の拓郎さんらしかった。


本人も「疲れた」とか言ってたけど、終始笑いっぱなしだったKinKiのふたりもさぞ疲れたことだったでしょう。ホント腹から笑ってたし。聴いてた方もおっさんたちのハイテンションに大疲労しましたが、ホント楽しい2時間でした。
また、できれば半期に一度くらいは番組に呼んであげてほしいものです。なぜか彼らにはおっさんに翻弄される姿がよく似合うんだもの。


拓郎さんが彼らの結婚式で歌いたいと言っていたビートルズの曲「If I fell」。二人の女性が登場する、ちょっとビミョーで切ないジョン・レノンのラヴソング。これを結婚式に歌うってのもどうよ、って気もするけどいい曲です。思いがけず聴けた拓郎バージョン、ステキでした。
http://www.youtube.com/watch?v=B4HLKoFum-4