謹賀新年 2015年初Fashion&MusicBook


あけましておめでとうございます。
なんとか三が日中に今年の初更新をと思っておりましたが、すべりこみセーフ。今年もKinKiさんたちと楽しい年になりますように。


というわけで、年始一発目はまずMコンのことを書こうと思っていたのだけど、今年初めてのFashion&MusicBookで剛さんが何やら今年の予定、というか予測を語っていたのでこちらから。


<今年はできれば少し自分のことだけを考えて行動を起こせる日が多くあるといいなあと思っていて、自ずとそうなって行くだろうことが去年からいろいろと話されていて。僕の事情ではないのだけど、今年は仲間と過ごしたり、音楽をやったりっていう濃厚な一年に自然になるだろうということがもう想像できる。
僕ベースで予定を立てられることがこの10年くらいなくて、いろんなことと合わせながらやってきている。
今年はこんなんできるといいなーとか思ってるけど、前の年から着々と動いてるかって言うとそうでもなくて。なかなか時間が必要なんで。でもヘタしたら意外に「ワールドライヴとかやります?」なんてなる可能性もある。過去に2回そんな話も出てたし。
でもそれをやることで他の活動とかいろんなことが狂ってくるんじゃないかっていう気がまずしたのと、今これを手にすることでスタッフさんに「ケガ」する人が出てくるんじゃないかなって、その二つが気になって断った。それが丁度10年くらい前と3年くらい前。企画書も出てたけど、お金かかるしいろんなことが動くから、それを話し合ったけど、いろんなことを思うと、自分だけがそれを手にして他がぶっ壊れたり傷つけるとか、心境的に不健康やなって思ってやめた。皆で喜びたいから。それをやることで他の活動も含めていろんなことが大きくなっていくんであればやればいいと思うけど、全てがうまくいく話なんて世の中にはなくて。何かを犠牲にして手にする、それはあまりに落ち着かないし、丁度いいバランスのものがいい。
でも今年は自分孝行をしやすい年になってしまうと思う。この一年の予定や他の様々なことを聞いていると。なのでひとまず自分孝行できるタイミングもいいかなと。>


剛さんが言葉を慎重に選び、時に主語を省きつつ、もにょりつつも結構突っ込んだ話をしている。「僕の事情ではない」「他の活動」は翻訳するまでもない。今までできなかったこの手の話をこうしてできるようになったことが、この一年余りの剛さん周辺で一番大きな変化だろう。確実に「彼ら」を巡る状況は変わりつつある。というか、自ら「変えようとしている」と言うべきか。


これまで長いこと、剛さんはソロ活動時に「他の活動」のことを匂わすことはなかった(光一くんのソロコンではKinKi活動のことを話すこともあったとのこと)。その境界の辺りはいわば地雷原で、あえて深く踏み込まないことが暗黙の了解のようだったが、そのアンタッチャブルな空気(多分お互いに気を遣い合った結果なのだろうが)が本人たちが思いもよらなかったであろう誤解や憶測を生んで、とんでもない「怪物」に育ってしまっていたところがあったように思う。その伏せられた部分に何があったのかファンは知るすべもないし、これからも彼らが話すことはないだろう。だが、今その境界線にそびえ立っていたバリアーを、彼らが自らの手で撤去し始めたように見える。彼らのソロ活動がひとつのピークを迎えたタイミングでそのキャリアの礎であった冠番組が理不尽な終焉を迎えたことは何とも皮肉なように見えたが、結果的にはそのことが彼らに機が熟していたことを悟らせ、不自然に乖離していたものが自然に元に戻って行ったのかもしれない。


光一くんの舞台はもう前年の夏には翌年のスケジュールが決まるらしい。それが例年より長期になるか、もしかすると舞台の他に彼もソロアルバム制作やツアーなどあって、その分剛さんも昨年以上にソロの時間を割けるということか。
そこで剛さんの口から出たのが「ワールドライヴ」なんてお言葉。3年前に「NIPPON」がヨーロッパでリリースされた時になんでアルバム出すだけでツアーに来なかったんだろうと常々不思議に思っていたのだけど、やっと(もやっとだけど)その答えが得られた。そして、ここでまたその話を持ち出すということは、彼にとって今が「誰も犠牲にならず」「バランスのよい」タイミングであり、何よりこの3年が彼にもたらした自信を感じさせる。


それにしても、あのshamanipponの音楽をどこでどういう風に誰に聴かせるんだろう。「NIPPON」リリースの時の反応をネットで調べていたら、まずKinKi Kids経由で剛さんのソロを知るヨーロッパに住むアジア人ファンが多いことに驚いた。ヨーロピアンは余程の日本文化オタクでもない限り「ジャニーズ」という言葉は知らない。たとえ知っていても「日本の可愛い男の子たち♡」くらいな認識の人たちが期待するものは少なくともshamanipponの音とはちょっと違うと思われ、そこらへんのギャップをどう埋めるのかあえて放置するのか、埋めるならどんなプロモーションをかけるのか、誰にも頼まれてないのにいろいろ考えてワクワクしてしまう。
もし本当にそれが実現するならば、とにかく剛さんの人生で多分初であろう「完全なるアウェー」なんてものを体験してほしい。今の彼ならそれを思いっきり楽しめる気がするのだ。