ソロデビュー11周年


昨日は剛さんのソロデビュー11周年Anniversary。


11年前の5月29日、「街/溺愛ロジック」が発売された。
つよしの「つ」の字も知らなかった私は一体その日何をしていたのだろうと、当時つけていた日記(というかメモ程度の覚書)を引きずり出してみたところ、「乾燥機が壊れた」とか「犬が下痢」とか、あんまりいい日じゃなかったらしい。


彼にとって「街」の対極にあるような「奈良」。当時の映像など眺めながら、ふと私はそういう場所を持っているのだろうかと考えてみる。
実家に帰れば確かに落ち着く。でも、実家も近隣の家もほとんど建て替えられ、空き地はなくなり、道路は整備され、駅舎すらも新しくなって、子供時代の私の小さなテリトリーはもうすっかり様変わりしてしまった。奈良や京都のような歴史のある土地と違って、地方の小さな町はそんなものだ。それでも「帰ってきた」と感じるのは、家族という私の「歴史」や「想い」が残っている場所だからだろう。


世の中に情報が溢れていて、その向うに見える新しいものに惹かれて「外」に出、自分の惹かれるもの・心騒ぐキーワードを拠り所にウロウロしたりもした。
が、結局最後に心が戻っていくところは、自分という魂の「歴史」に刷り込まれたところなのだ。私が剛さんに惹かれるのも彼の零す言葉のDNAに共鳴するからだと思う。遠く太古の昔からあのくにで響いていた優しく懐かしい音。


この小さな記念日に、以前どこかで拾ったこんな言葉を贈ろうと思う。
これからもまた歩き続けていくあの日の少年に。


道がつねにあなたの前にありますように。
風がいつもあなたの背中を押してくれますように。
太陽があなたの顔を暖かく照らし、
雨があなたの畑にやさしく降り注ぎますように。
そしてふたたび会う日まで、神様がその手のひらで、
あなたをやさしく包んでくださいますように。                    
                         <アイルランドの祝福の言葉>