ロンドン五輪 チケットの行方


オリンピックも終わり、私の住む町で毎年ある(多分今も)欧州で一番大きなテクノ・パレード(テクノ好きな方のための祭典)も終わり、急に空気が秋めいてきたのを感じる今日この頃。


この五輪も、中継を観ていると随分空席が目立った。最近の大きな国際イベントではよくある光景。一般発売されるチケットはすごい争奪戦、オークションサイトにもとんでもない値段のチケットが溢れているのに、フタを開けてみたら客席がガラガラ。どーゆーことやねーんっ。とクレームが相次いで、慌てた運営委員会曰く、「スポンサー企業や関係者に配られた分を至急回収して一般売りします」。その他にも、近所の子供やら会場警備に当たっていた兵隊さんたちに無料でチケットを配った。というのが新聞などで報道されたお話。


でも、本当にスポンサー企業にチケットを配ったのなら、あそこまでいい席がガラガラってことはフツーありえない。だって企業は顧客サービスのためにチケットをばら撒くはずだから。プラチナチケットとなれば、もしもらった人が行けなくても周りに行きたい人は山ほどいただろう。大体、スポンサー契約時の条件でもあったに違いないその企業への「献上チケット」をまた「使わないなら返せ」なんてフツーできっこないのだ。


少し前にイギリスでは大きなチケット売買スキャンダルがあった。
不当に高い、欲しい人の足元を見るような価格のチケットが発売と同時に出品されるオークションサイト。そこにいわゆるダフ屋とか、チケットを高く売るプロの方々が参入することは日本でもよくある。でも、今回イギリスで暴露されたのは、コンサートの興行主(プロモーター)が、直接オークションサイトにチケットを「卸している」という驚愕の事実だった。
例えば1万円のチケットがあるとして、オークションサイトで10万円の値段が付いたら、その一割の1万円がオークションサイトへ渡り、残りの9万円を興行主が受け取るというボロ儲け。もちろんそういう時に卸すのは、あっという間に一般売りがソールドアウトして、あぶれた人たちが10倍20倍のプレミア価格でも買いそうな人気アーティストのチケット。それをみすみす「正価」で売るなんてことをせず、直接オークションにかけたらもっと儲かる。というシンプルなカラクリ。興行主は要はお金が稼げればいいんだもんね。


五輪のチケットも同じかな、とも思ったけど、それにしては空席があまりに多かった。一体どんなドロドロやごじゃごじゃがその裏に隠れてたんだろう。
そういえば、奈良でもオークションサイト云々の騒動があったなあ。あれは一体どういう風にカタがついたのだろうか。他のユニットのライブからはそんな話は聞こえてこないのだけれど。


ま、それはそうと、選手団、特に団体競技や団体戦が目立って活躍したニッポン。本当にいい試合が沢山あっていつになくTVに張り付いている日が多かった。
開会式、閉会式は音楽の本場、イギリスならではの豪華キャストが目白押し。さながら英国版紅白歌合戦といったオモムキだったけれど、あれは世界中の人が知っている曲があれだけあるから成り立つのであって、もしも2020年東京五輪が実現した暁に、一体どんなものができるだろうと思うと、うーん、なかなかにムズカシイお話なのだった。汗汗


もう一度じっくりロンドン五輪を見直したい方にはこんなサイトがあります。国別、競技別に全ての試合のBBC(英国放送)録画が観られます。右側のバーの「12TH AUGUST」の横にあるカレンダーでまず日にちを選んでからどーぞ。
http://www.youtube.com/olympic