雨音のチカラ


まだ梅雨明け宣言の出ないニッポン。奈良は今日も雨。しかもかなり強い雷雨になった模様。
私が乗船した何回かも1日を除いていつも雨。Ship=雨、という図式が完全に出来上がっていて、最後の日に初めて青空をバックにしゃま国旗が撮れたのが嬉しかった。


ある雨の日、開演まで時間があったので奈良町方面へ出かけた。ウロウロしていると雨脚が強まったので、丁度通りかかった可愛いカフェで雨宿り。古民家を改造したレトロなカフェは畳敷きで、小さな文机のようなテーブルとお座布団がちょこんと置かれている。お客さんが誰もいなかったので、奥の壁際の席へ座り、お行儀悪く脚を伸ばさせていただく。
お店の可愛いおねえさんと「雨がひどくなってきましたね」なんて話をしながら、おいしいコーヒーをいただいていると、ぽつ、ぽつ、と低い音が。。雨漏りだー、畳に。
慌てておねえさんを呼ぶと向こうも慌てて小さなバケツを持ってくる。てん、てん、というかすかな音をBGMに本を読んでいるうちに、外ではどんどんと土砂降りがひどくなる。するとさっきの雨漏りの横10cmくらいのところに別の雨漏りが。そしてまたその隣に。というわけで、しばらくするとバケツやら洗面器やら花瓶やらを総動員した雨漏りオーケストラが始まった。「すみません。雨が多いので忙しいのか、工事屋さんがなかなか来てくれなくて。。」、とおねえさんは、こんな雨漏りも風流でいいわー、なんて密かに喜んでいた私に、「お詫びに」と、きれいにラッピングされた小鹿の絵のついた角砂糖をくれた。ささやかなシアワセの二乗。


雨音というのは、虫や鳥の声や風の音などと同じくα波を誘導する効果があり、それが免疫力を高め、心身を心地よく調和させるらしい。


雨の日のShipは(たどり着くまでの長い道のりは別として)本当に心地よい。安普請(ああ、それは言わない約束)の屋根だからこそ、MCや静かな曲になると急に雨音がクリアに聞こえてくる。いや、聞こえる、なんてもんじゃないくらい、どの程度の雨がはっきりとわかるくらい響いてきて、それがなんともロマンチックなムードを醸し出すのだ。剛っさんの癒しの声と雨音、しかも今夜は静かなPiano ver.となれば、もちろんα波効果は倍増。
今日はどうやら龍神さまの粋な計らいがあったようで、アンコールの「縁結い」が始まると急に雷を伴った土砂降りになり、曲が終わると同時に止んだとか。ライブ終了後には「龍神さんとのセッションは貴重な時間となりました」と、shamanipponのtwitterアカウントからコメントが入った。


最近はこちらも雨ばかり。ウチも屋根裏部屋なので、時にうるさいほど雨音が響く。少々不便な間取りということもあり、引っ越そう引っ越そうと言いながら、実はその雨音の中で眠りにつくのが気に入っていてなかなか引っ越せずにいる。Shipの中で寝たらこんなかんじだろうな、とか思いながら今夜も寝ます。んふ。


リラクゼーションに雨の音が欲しい方には、こんなサイトがあります。
http://www.rainymood.com/