「水」と「傷」


今日24日(水)から「dwango.jp(うた)」、「dwango.jp☆取放題DX」、「ビルボード公式」にて、9月7日(水)に発売される堂本剛ニューシングル「Nijiの詩」収録曲の着うたが、CD発売に先駆けて独占先行配信されています。
「dwango.jp(コール)」、「dwango.jp(コール)」で、メロディーコール/待ちうたも同日より配信開始。


★ 着うた独占先行配信期間:8月24日(水) 〜9月6日(火)
★ 着うた配信楽曲:『Nijiの詩』『カケタ オイカケタ』『寧日』
『technologia - 意思』『月 - ツク』
★ メロディーコール/待ちうた配信楽曲:『Nijiの詩』
※ついでにCDジャケットも公開されてますよん。


「水」と「傷」がテーマ、と聞いて思い出した映画がある。NY在住のアーティストの方が紹介していたのを読んで、今私が一番観たい映画、「アレクセイと泉」。


これは2002年に製作されたドキュメンタリー映画で、舞台は1986年に原発事故のあったチェルノブイリから100km離れたベラルーシ共和国のブジシチェという小さな村。
この村には高濃度の放射能汚染のため政府から立ち退き命令が出ていたが、50人の老人たちとアレクセイという青年は村に残りそこを動こうとしなかった。
「僕らにはあの泉があるから。あの泉は100年も前から僕らを守ってくれてるんだ」。
不思議なことに放射能は村のあらゆる場所から検出されているのに、その泉の水からは全く検出されなかった。老人たちは言う。「あの泉のそばには神様が立ってる」「この水を飲んでいれば大丈夫」。季節ごとのお祭りはいつもその前で行われ、村人たちが感謝を、祈りを捧げてきた泉の水は、放射能にも汚染されることなく村人の生活を守り続ける。


その奇跡の傍らで、アレクセイの言った言葉と剛っさんの言葉が重なる。
「村で生まれた者は、たとえ町に出て行っても、いつも村に心を寄せている。運命からも、自分からも、どこにも逃げられない」。「泉の水が僕の中に流れ、僕を引き止めている。泉が人々に故郷に戻るよう、引き寄せているのだろう」。


私たちは水でできている。泉=水というのは私たち人間を形作るものであり、生の源である。鮭が生まれた川に戻るように、人間と水もどこかで呼応しているんじゃないだろうか。人間もこの雄大な自然の一部だと思えば、それは当たり前のことのように思える。
人が祈りや感謝を捧げた水はその想念=気を受け、人を守る。世界にある奇跡の泉の多くが、古代から人が祈りを捧げた「聖なる山」から今もこんこんと湧き出し、人々の傷を癒しているのも、きっと偶然ではない。


この作品で音楽を手がけた坂本龍一は言う。「この映画を観た人が友人に伝え、その友人がまた友人に伝えて、多くの人に観て欲しい」。
福島の原発事故以来、またこの作品が有志によって日本各地で特別上映されているらしい。