キスマイデビューに思ふ


Kis-My-Ft2がCDデビューしたそうで。どんなもんかと、動画サイトでデビュー曲の「Everybody Go」を視聴。
ジャニーズとしては遅いデビューの3人を含むメンバーは20歳〜25歳。それなりの下積みもあるので、歌も踊りもまあまあという下馬評どおり、まあまあなかんじ(笑)。北山・藤ヶ谷・玉森の3トップ、年長の二人は色気もそれなりにあり、玉森くんもその点かなりのポテンシャルを持つとみた。あと2年くらい寝かすといいかんじになりそう。ゴツくなりませんように・・。


しかし、今何故ローラースケート?おばはんが知らないだけで、最近リバイバルしてんの?曲のアレンジもなんだか90年代風ユーロビートで、なにげにバブル期を思わせるし、ん〜、でもこれもまたその時代を知らぬ若い層にはちょっとレトロでオサレなのかしらん。
97年、「考えるヒット」で近田春夫はKinKiの「硝子の少年」を「ここまで中途半端に古臭くていいのか」「山下達郎は”できるだけダサく”と頼まれたのか」とか書いたようだけど(笑)、結局自分の通った時代、しかもほんの「一昔前」ってとんでもなくダサく感じるものなのだ。今も昔も。


それにしても、せっかく色気のあるお年頃のメンバーも多いのに、曲がやけにジャニーズ特有の「幼い健全さ」に満ち溢れてるのはちょっと残念。今のPTAは昔よりうるさいんだろうか、やっぱ。
郷ひろみの70年代はいけいけドンドンのフリーセックスの時代。彼のハイティーンの頃の曲なんてテーマはほとんど「初体験」ですよ、あーた。
もちろんその歌詞はきちんとオブラートに包まれてはいたものの、鼻の利く小学生は、その恋の甘酸っぱさの陰に大人が隠したものに思いを馳せたものでした。
もっともそういう類の曲は、歌い手と聴き手が「きみとぼく」の二人きりだからこそ効果を発揮するもの。そう思うとグループアイドル全盛の時代ってのは元々健全なものを求める時代なのかもしれない。


しばらく続いたアイドル界のいわば「構造不況」。せっかく一流のアイドルを沢山育てたのに「アイドル」という職種がどうにも売れない。歌って踊るだけじゃダメだ。他業種にも参入してお笑いやMCでも稼がねば。なんてジャニーズも本業をついついオロソカにしていたわけですが、どうもそういう器用さを売る時代から、職人の時代へとまた時代は一巡りしつつある。
例えば、バブル期に建てられ、この「構造不況」の時期に現役だったビルがそろそろ建替えの時期となった。そこで本業がイマイチだったんでカラオケ業に進出して稼いでいた建築会社がまた本業に戻る、というかんじか。


「構造不況」に耐えられなかった会社が潰れたり転業したりして手薄になった本業=「不遇な時代も信念を曲げずコツコツ真面目に芸やワザを磨いていた人たち」に、またスポットが当たる。世の中はそんな時を迎えているんじゃないだろうか。
キスマイの「なんちゃってバブル路線」も、まだアイドルが歌って踊ることでアイドルであった光GENJIのあの時代への回帰を暗示しているのかもしれない。深読みか。はは。


またいつか郷ひろみみたいなピン芸人ならぬピンアイドル、出て来ないかな。とにかく今はバーターアイドル多すぎて、ちょっと新鮮味が欲しいところ。面白いこと言えなくても存在感で圧倒!とか、とにかくエロいんだけどマジメで職人気質、とか(誰のこと?)。ちょっと目を引くような逸材はどこかに転がっていないものか。
と、友人に話したら、イマドキそういう子はEXILEに行っちゃったりすんじゃないの、とのこと。なるほどね。