アイドルの「実力」


コーイチくんの「BPM」台北、ソウル公演が決定しましたねー。
アルバム発売後1年経って、っていう不思議なタイミング。少し前から感じていたジャニーズ事務所の復興へ向けた「タレントテコ入れ」、どうやらKinKiのふたりには「ソロ海外進出」という指令が出たようですね。まずはコーイチくんがアジア圏へ、今も根強いその人気の補強に出向くということでしょうか。


ネットをウロウロしてると、中国台湾韓国あたりでのふたりの人気のすごさに驚きます。「十人十色」にもチラホラいらしていて、西大寺の「剛桜」の前でも中国人のファンの子たちが記念撮影してたし・・。となると、剛っさんの「海外ソロCDデビュー」もやはりアジア圏で、ということなのかしらん。「日本語で出したい」って言ってたし。欧米デビューということになると、それじゃちょっとムリだもんね。
んんん、ではせめてヨーロッパのどこかのサマフェスにっ。(涙目)


あちこちでジャニーズの記事を拾い読みしていると、アメとムチが極端ですごいなーと思う。「愛の反対は無関心」、憎悪と溺愛は突き詰めたら同じことなのかもしれないが。
週刊文春がまた嵐の二宮くんの流出写真を載せて「これで人気はガタ落ち」とほくそ笑んでるようだが、彼らは女心をわかっていない。本当に好きだったら、女は一度離れてもまたブーメランのように戻ってくる。戻らなかった穴は「ふ〜ん、彼ってそんなにモテるんだぁ」と興味津々新たに寄ってくる女たちが埋めてくれる。そういう新陳代謝を繰り返し、アイドルもファンも成長してゆく。


ウソホンは不明だけど、某サイトの記事によると、ジャニーズは事務所に結婚の相談に行くと、「結婚してもどのくらいのファンを残せるか。結婚を機に活躍の場をどう移せるか」を問われるそうな。要は「アイドルとしては食って行けなくなるが、その分をどう稼いでくつもりかプレゼンせよ」ということである。キムタクのような「そのまんま行く」例外もあるが、あれは彼が例外な存在だったからできたこと。やはりアラフォー辺りからをどう生きるか、一世を風靡したアイドルとて、明確なビジョンとそれに伴う「実力」がなくてはいつかファンは離れてしまう。


最近、「実力」という言葉の意味を改めて考える機会があった。
「アイドルは所詮実力がないから」。私は因果なことに、郷ひろみという、当時世間から散々その言葉を浴びせられたアイドルが好きだったおかげで、小学生の時から「実力ってなんだろ?」と考え続けてきた。音程の正確さ?声域の広さ?テクニック?歌唱力って?
私はエンタメ界に於いては、自分の個性を活かし切る自己演出力のことを「実力」と呼ぶのではないかと思う。実力=魅力と言ってもいい。どうしたら自分の魅力を最大限に輝かせられるのか、自分という個性を見極める。そしてプライドを持って進んでいく。
その在り方に好き嫌いはあっても、優劣などない。譜面に忠実に歌えるだけでは、マシーンのように正確に踊れるだけでは人の心は動かない。でもそれすらもNGじゃ、やっぱり話にはならーんっ。


これまでのセオリーとかマーケティングはもう役に立たない。そんなものでは対応できないほど人の価値観は多様になった。と言われるが、それは「カネ」を払う側に主導権を握らせすぎたからだ。シロウトの趣味に合わせていたらいいものなんか出来るわけがない。
私たち、プロが「どうだ!」と作ったかっこいいものが観たいよ、ジャニーさん。
どんな「テコ入れ」を見せてくれるか、楽しみにしています。