韓流アイドルに思う


Hey!Say!JUMPの森本くん、喫煙写真が某女性誌に掲載されて無期限の活動停止とか。先輩たちにも同じ理由で、そのキャリアにおいて大きなダメージとなる処分を受けた子も多いのに、正直「またか」というかんじ。悪いことをしてみたいお年頃なのはわかるけど、少なくとも「悪いこと」という意識があれば、タバコ片手にどや顔の写真なんか撮らせちゃいかんですねー。


やっぱそこんとこはプロ意識の問題。もっと個人的なところでは彼がどのくらいこの「アイドル」という仕事にプライドを持っていたか、ということでもあるのかなと思う。
もちろんオーディションで多くの中から選ばれ、レッスンを受け、デビューにこぎつけたからには、それなりの根性や努力があったことは間違いのないところだろうが。
ただ、こないだのSMAP×SMAPを観て思ったのは、きょうびのJrはそれほど高いハードルを跳ぶことを求められてないんじゃないかってこと。それはいつしか「アイドル」というものの定義(=ニーズ)が変容してきていて、一昔前の「手の届かないもの」から、「手が届きそうなもの」になった、というところに端を発する周囲の大人たちの、そしてJrたちの意識の変化ではなかろうか。


競争をさせない教育を施された子供たちは、多分自分と他者の間にどんな「違い」どんな「差」があるかということを知る体験をあまり持たないまま育つ。そんな彼らが「アイドルになりたい」という夢を持った時も、結局ルックスも運動神経もそこそこで
OK、「ありのままでいいんだよ」と言われたら、それは結構「つまんねえ」ことじゃないか。普通の高校生がしている「フツーの悪いこと」も全面的に禁止で子供扱いかと思うと、「プロとしての自覚を持て」とか言われても「意味わかんねえ」んじゃないかと思うのだ。
もちろん「平等」意識も人間として大切だけど、健全なライバル意識を持って切磋琢磨する上昇志向にあらかじめ限度を設けられた世界ってのは、その子に向上心があればあるほど残酷だ。


ってなことをつい思ってしまったのは、この森本くん喫煙事件とチャン・グンソク来日のニュースをほぼ同時に見てしまったから。
私はヨン様ブームには完全に乗り遅れたので、そのままなんとなく未だに韓流ブームには対岸の火事的態度でいたのだけど、こうして毎日日本のTVを観ているとイヤでも目に入る韓流スター、アイドルたち。ルックス、ダンス、歌全てにおいてしっかりと「手の届かない」、日本では絶滅種に数えられる完璧なアイドル道をひた走る彼らの目はプロフェッショナルのそれだ。ニッポンの未来のアイドル界を担う今のジャニーズJrの目には見られない(ように思える)「もっと上」を見つめるひたむきで厳しい光にはハッとさせられる。国の勢いというのは、まさに「夢」の大きさなのだなあと、思う。


しかーし!日本人は確かにシロウト芸の好きな民族なんだけど、これだけ韓流に流れる婦女子が多いことをジャニーズ事務所的には一体どう受け止めているのか。
私が株主だったら今年の株主総会は大荒れだったところだ。バラエティ向けの個性を発掘するのも大事だろうが、やっぱ王道を忘れちゃいかんっしょ。ルックス極上踊ってよし歌ってよし演じてよし、そんな王道アイドル枠を韓流アイドルに独占させとかないで、ここらで本家本元元祖老舗の意地を見せてはもらえないだろーか。


何度でも言うぞ、需要はある!いや、需要は作るものだ。その昔、大人のものだった歌謡界をアイドルという存在でもって変えていったのはジャニーズだったはずだ。
女子はイケメンがスキ。これはいつの世もゆるがぬ基本。「人間は見た目より中身」は「ゆとり教育」と同じ大人の作ったあくまでも理想であり、そんなとこに閉じ込められてるゆとり男子女子の魂の解放は、「夢」そして「プライド」の再生にある。ジャニーズにはそんな世代にも憧れであってほしい。


しかし、チャン・グンソク、かわいいなあ。歌うまいし。昔からアイドル系に全く興味を示さず、郷ひろみや堂本剛にはぁと目の姉を鼻で笑った妹が「グンちゃん、かわいい・・」とTVガン観で言うのを見て、この韓国方面への流れは思ったより大きいぞと改めて実感するわたくしでありました。