「アンダルシアに憧れて」を検証する [スタッガーリーて誰や編]


さっ、3日間にわたりお送りしておりますが、いよいよ大詰め「スタッガーリー」って誰だ?


ま、どうでもいいっちゃあいいんだけんど(笑)、ここまできたらついでに追求してみようじゃあーりませんか。
結果。かなり意外なことに映画のキャラでもマフィアのボスでもなく、彼は19世紀末に実在した黒人男性でありました。


時は1895年12月27日、アメリカ南部はセントルイスのとあるバー。
"Stag" Lee Stetson という黒人のチンピラがちょっとした口論の末に彼のカウボーイハットを引ったくったWilliam "Billy" Lyonsという男を射殺するという事件が起きた。
彼はすぐに逮捕されたが、そのセンセーショナルな事件のウワサはあっと言う間に広まってゆき、長く語り継がれて伝説となり、いつしかアメリカにおいて"Stagger Lee"は「恐ろしい黒人男」の代名詞となったのである。


そして、この伝説は歌となり1923年以来、ブルース、ロックンロール、カントリー、パンク、メタル、ラップ、ハワイアン等々、ありとあらゆるジャンルの400以上のアーティスト(James Brown、Nick Cave、Bob Dylan、Elvis Presley、The Clash、Beckなどなど)によってレコーディングされた。(マーシーは誰のを聴いたのかな〜)
その他、小説やミュージカルにもなり、2008年にはポルノ映画も作られたらしい。


もっともっと詳しいことを知りたい方はこちら↓ 曲も聴けます。
http://staggerlee.com/index.php (英語)
彼のバイオグラフィから、事件の顛末、伝説がどんな風に歌い継がれたか、とかもう全〜部網羅されてます。すごいぞスタッガーリー。てかこのサイト作った人がマジすごいんだけど。


ま、そんなわけで「アンダルシアに憧れて」を検証してみましたが、マフィア関係とかいろいろ調べてたらついハマってしまいました。
数年前にイタリアの「カモッラ」と呼ばれるナポリ系マフィア組織を告発したノンフィクション「Gomorra(ゴモッラ)」ロベルト・サビアーニ著を読んだけど、まあとにかく救いようがない世界で、「ゴッドファーザー」観て「かっけー」とか言ってるバアイじゃないと反省いたしました。でもでもやっぱりあの映画の中のアルパチーノはワタシの永遠のアイドル。久しぶりに観たくなっちゃいました。


※文中でも使った”マフィア”という言葉は今や世界中の様々な犯罪組織やその構成員を表す代名詞となってますが、正確にはイタリアのシチリア系組織コーザ・ノストラのみを指す固有名詞。ちなみに「ゴッドファーザー」のファミリーはシチリア出身=コーザ・ノストラ=正真正銘の”マフィア”であります。

<完>