宇宙のリズム


皆様、
コメント欄の問題、ウィルス関連ではなかったようなので再開します。ご心配かけてすみませんでした。


中秋の名月、こちらでもきれいに見られました。山の上にぽっかりと浮かぶ満月は、秋の澄んだ空気の中、神々しいほどに輝いて、心洗われるよう。昨夜の月はきれいな虹の輪を纏っていて一段と神秘的。これが観られると翌日は雨と言うけど、今日は見事に朝から雨でありました。
ちなみに、秋にお月見をするのは、一年のうちこの時期の満月が、ふと見上げた時に丁度いい高さだからだそうで。平安時代にも中秋の名月の時には天皇主催の月の宴が催されたり、銀閣寺や桂離宮はその月を観るのに都合のいいように建物や庭を設計したとか、日本人は昔から月をかくも愛してきた民族なのだなあ、と感慨深い。


先日、エコ系のサイトを読んでいたら面白い話があった。
日本では「秋から冬にかけての時期の、夜空に月がない時(=下弦の月から新月に至る1週間程度の期間)に伐採された木は長持ちする」と言われており、実際にその「新月の木」と呼ばれる木は、腐らない、反らない、虫がつかない、燃えにくい、空気を浄化する力が強い、という特徴があるのだそう。
そのため名器ストラディバリウスにも、世界最古の木造建築物の法隆寺にもその「新月の木」が使われていると言われ、近年の研究でそれが単なる迷信ではなく科学的も正しいと実証されたため、世界中でこのクオリティの高い「新月の木」を使う動きが広がっているのだそうだ。


日本の家屋には今、安い外国産の木材が多く使われていて、日本の山林から切り出される木材の利用が減っている。植林された木々を放っておくのは、全く「自然保護」ではなく、かえって自然のサイクルを狂わせている。計画的に植えたものにはきちんと手を入れて計画的に使わなくてはならない。先人たちの植えた木を、一番コンディションのいい時期に伐採した「新月の木」で作った家に住む。自然のサイクルに寄り添うことが、木にとっても人間にとっても健康なことなのだ。


人間はあまり高いところに住んだり、地球磁場との繫がりの弱いところにいると、心身のリズムが崩れて、ストレスを感じたり、ナーバスになったり、コミュニケーション障害を起こしたりすると聞いたことがある。私たちは気づいていないだけで、大きな宇宙の動きとしっかと繋がっている。
これまでのテクノロジーは人工的な空間を創ることに使われてきたように思えるけど、これからは同じ技術を自然と調和することに使う方へシフトしていくことが求められるんだろう。テクノロジーが壊したものをテクノロジーで修復していくことで、人間の心や身体も少しずつ本来のリズムを取り戻すのかもしれない。