ユーロビジョン 2011 反省会


安い、安すぎる。ヨーロッパが「私たち田舎もんですけど、それが何か?」と宣言したかのようなアゼルバイジャンの勝利。パリだのロンドンだの大都会もあるけれど、平にならしたらこんなもんだよ。ぐっすん。
決して悪い曲じゃないけど明らかに演出の勝利でしょう。視聴者層が若いってのもあって、こういう安い小芝居にヤラレやすいのもユーロビジョン。
http://www.youtube.com/watch?v=IHjE50OxYyE&feature=related


しかしアゼルバイジャン、次回のホストやるだけの資金力あんのか。我が家では優勝決定後即話題はそちらに移行しました。カスピ海沿いの旧ソビエト領、人口たった800万。コンテスト時は大量の観光客が見込まれるとしても、ホテルあんの?って話。
でも以前セルビアがホストになった時は観覧チケットを売るのがかなり難しかったそうだし、甲子園に母校を応援に行くのと違って同じ欧州内であれど「それってどこ?」から始まるほどの遠征は、人気イベントに於いても人々の腰は重かろう。客来ても来なくても大変じゃーん、と外野は余計な心配をするのでありました。


私の本命だったボスニア・ヘルツェゴビナは6位。若いアーティストの中で明らかに最年長であったおっさんDino Merlinの音楽は、旧ユーゴスラビア映画の「アンダーグラウンド」なんかが好きな人は号泣もの。長いバルカン半島の争乱の歴史の中でたくましく生きる人々の哀愁をそのまま映した土臭い、でもとびきり洗練された「フォーク・ソング」。あの辺のロマ(ジプシー)音楽の響きは昔からなぜか私の心の琴線を激しくかき鳴らすのだ。
http://www.youtube.com/watch?v=sPyVQCmGsYo


その他で「イケるかも」と思ったのは、3位に入ったスウェーデンの歌って踊れるアイドルEric Saadeくん。このテのジャニーズ系男子も昨今のユーロビジョンの王道のひとつになっていて、ロシアも今回同じテで来ましたがより可愛いEricくんの圧勝。バックダンサーのスウェーデン版MA(ひとり多いけど(笑))もかっこいいです。
http://www.youtube.com/watch?v=9YF3-Ep7zzI


こういうのを観ると歌って踊れるアイドルの本場ニッポンからなら誰を推そうかとかつい考えてしまいます。マイルドな「J-POP」風ではなく、ここはもう正しいニッポンのアイドル+正しいニッポンの歌謡曲で真っ向から勝負をしたい。
となると、時空を超えさせていただいてやっぱし少年隊「仮面舞踏会」ですか。もう全然あるとおもいますねー。歌いながらのあのアクロバティックな踊り。風雅な日本文化です。
タッキー&翼の「ビーナス」とか「夢物語」とかもいいかも。KinKiなら、そうよなあ、バリバリ踊ってた頃の「情熱」とか(作曲はクロアチアの人だそうですが、すごく日本ぽい)。キャッチーで耳に残るフレーズや日本独特の振り付けのアピール力は絶大だと思うし、特に外で聴く日本の歌謡曲のメロディーは、独特の湿り気を帯びた強〜く甘〜い芳香を放っていて、日本のオリジナリティーここにアリ、という気がします。


90年代に欧米でボーイズバンドが全盛だった頃、プロモーションの方法は日本のアイドルを参考にしたらしい。握手会とかサイン会とか、ひとりひとりと触れ合う方法は万国の女子に有効なのだった。そこから脈々と続き、今世界を席巻する歌って踊れるアイドル旋風、元祖はわれらがジャニーズと言っても過言ではないのだっ。


という結論をもちまして、ユーロビジョン2011反省会のシメとさせていただきます。