夜の暗さを愉しもう


昨日は、24CH△NNELのDVDでも観てちょっと上がった血圧を鎮めようと思いましたが、地震発生後ずっと家事放っぽらかしてPCにかじりついていたので、気がつけば家の中がとんでもないことになっていました。
反省とともに撤収作業で結局一日終了。がーん。


計画停電、大変ですね。でも、私はこっちで暮らし始めて以来常時「節電」モードですよー。
ヨーロッパでは最近は少し建物のライトアップやクリスマスデコレーションが派手になりつつありますが、基本夜は暗いです。パリやロンドンなどの大都市に行っても渋谷駅前のような目の眩む明るさはどこにもありません。
そして家の中も暗いです。うちも「郷に入っては郷に従え」でツレアイのセンスに合わせているため、夜は間接照明のみ、本を読みたければ手元の机上ランプをつけ、待機電力も寝る前にOFF。それでも慣れてしまえば何の不自由もないのです。それを知ってしまうと、やはり日本の大いなるムダ遣いが気になります。


思うにあの日本のまばゆいネオンサインや店頭のボリュームMAXのBGMなんてのは元々「パーッと景気よくいきましょーっ」という単に購買意欲を煽るためのもの。でもあれがないと寂しくて買物する気も起きなくって日本の経済が傾いてしまう、ということは考えにくい。


そして、高速道路の灯り。あの煌々とした灯りは一体どこまで必要なのか。ドイツの高速道路(アウトバーン)は基本的に制限速度がないにも関わらずジャンクションの周辺以外に路上を照らす灯りは全くないぞ。
ドイツ人は真っ暗な道を、ヘッドライトだけで時速300キロで毎日ブッ飛ばす。それでも日本以上に事故が多いという話は聞かない。人間の目というのはそのくらい高性能なものなのだ。


もうひとつ、あの夜中でも明るいライトで存在を主張するタバコや飲料水などの自動販売機。こっちには現在でも駅のホームにスナックや水が買える程度のショボいのがあったり、国によってはタバコの自販機が住宅地にもあったりするけど、基本的にないも同然。買い忘れ、それは自己責任。


地球の「夜」の部分を宇宙から見下ろした時、世界各地の大都市は灯りがちらちらと点在しているのが見える程度なのに対し、日本は全国各地のネオンサインや高速道路の灯りで、おぼろげに日本列島の形が浮かび上がるほどまばゆく光り輝いているのだそうな。
これ、ちょっと恥ずかしいよね。どんだけムダしてんの。


政府は今回、計画停電という形で国民に節電を求めているけど、まずはこの辺の大きな消費電力の規制をこれを機に法律でキッチリすべきではなかろーか。
街灯やネオンを例えば30%程度規制しても人は買物に遊びに今までどおり街に出て行くだろうし、それで犯罪が増えるとは思えない。


ほんと、節電って「慣れ」だと思う。使わないことを習慣づければ何でもない。
もちろん個人個人の小さな節電も必要だから、夜の暗さも愉しんでしまおう。IKEAの可愛いキャンドルランプなどで夜を演出するのもロマンチックだし、リラックスできていいものよ。(火の用心!)