Family VS 親子という病


日本で過ごしたこの年末年始、今回はツレアイが仕事の都合で一緒に来れなかったのをいいことに、本当に久しぶりにマッタリ日本のTVを堪能した(これがツレアイがガイジンだと困るところ)。どこのTV局も3時間4時間グダグダの特番をやってるだけなんだけど、たまに観る分にはいろんな発見があって面白い。


今は動画サイトがあるおかげで、海外にいてもかなりの数の日本の番組をほぼリアルタイムで観られているため、昔ほどアウェー感がない。特にお笑いは継続して見ていないと面白くない。日本のお笑いって「お約束」な部分が多いし、やっぱしお笑いってもの自体が社会現象と連動しているから、その辺の流れを肌で感じていないとそのツボが見えないものも多いから。あ〜、楽しんごだ。ラブリー♪


そして歌の世界も。
昨年来、「新堂本兄弟」や「ミュージックステーション」なんかを動画サイトで観たり、なにかと日本のミュージックシーンに触れる機会が増えた。そこでフと気になったのは、「なんでみんなこんな感謝してんの?」。

KinKiの新曲「Family〜ひとつになること〜」しかり。若い子たちがみんなで優しい歌を歌っては、家族に、パートナーに、「ありがとう」の大合唱をしてる。


これって高度成長期のツッパリ文化絶頂期に育ち、大人と見れば逆らって、モノがあればブチ壊していたPUNKな私たちにはめちゃめちゃ違和感があるんですけどっ。なんなのなんなの、これっ???というギモンを、いい年ぶっこいてまだバンドなんかやっている弟や、教員やってる友人なんかにもぶつけてみたら、「最近どころかもう5、6年くらい前からの傾向なんじゃない?不気味だよねー」とのこと。


剛に限れば、彼はテッパンのマザコンだし、いかにも書きそうな歌詞ではある。  でも何で今改めて「Family」なの?「ありがとう」なの?という話。ニッポンの若者たちよ。


で、おばはんは考えた。こんだけ大きな流れになっているのなら分析本のひとつも出ているだろうと。ソッコー本屋へ走ってみた。
そして見つけたのが、香山リカ著「親子という病」。


<つづく>